宿題泡盛部 15蔵目:琉球(新里酒造)レポート
2020年 08月 04日
参加人数: 13名
瓶詰め日:2018年2月14日
今日のかりんとう:「きび砂糖」
【TASTING DATA】
*水割り〜ロックは各呑み方を各自5段階評価で採点。その点数を集計したものです。
◎水割り(冷水割 alc.約12.5%に調整):53点(ave.=4.1)
◎お湯割(各自で作成):49点
◎ストレート:43点
◎ロック:48点
*主宰・梅田のコメント*
常圧蒸留と減圧蒸留のブレンドによる銘柄で、泡盛部的にはソーダとの相性が良いというイメージを持っています。
さて今回の「琉球」はどんな感じでしょうか。以下、梅田のテイスティングコメントです。
・水割り:とても甘い香り。米よりも果実的。フルーティーというよりジューシーな香り。水なじみがよく、意外に味がしっかり。塩みを含む甘さだが、後味はキリッと辛い。
・お湯割:香りは控えめになり、減圧の感じが出る。ややくどい印象に。
・ストレート:香りが少しオイリーに。口当たりはとてもソフトだが、後味に少し苦味。パーシャルにしたら良さそう。
・ロック:甘さが抑えられ、辛口な印象に。フルーツの香りを添えたら、GINみたいな感じになりそう。
きび砂糖かりんとうとは、総じて相性良し。これまでで一番良いペアリングかも。
どれもかりんとうの味を引き立て、お酒の刺激をやわらげる。ストレートでは「芋」に味変。
個人的にはロックとの相性がBEST。
皆さんからのコメントも高評価が多数でした!
【音楽】ご参加者の脳内に流れた曲
Forest for the trees「Dream」、今井美樹「Boogie-woogie lonesome high heel」、城みちる「イルカに乗った少年」、三木道三「Lifetime Respect」、Queen「Bohemian Rhapsody」、かの香織「午前2時のエンジェル」、レッド・ツェッペリン「ロックンロール」、浜田省吾「Money」、アデル「someone like you」、ダイアモンド☆ユカイ「You’ve got a friend in me」、キャンディーズ「微笑み返し」、松田聖子「Sweet Memories」、TM Revolution「HIGH PRESSURE」
【料理・肴】ご参加者の願望
野菜の天ぷら(アスパラとかインゲンとか緑の野菜)、採れたてトマト、肉じゃが(人参多め)、ステーキ、冷たい水割りとギモーヴ(フルーツ果汁のマシュマロ菓子)、桃、青椒肉絲などのカキ油を使った料理、カレー、鶏肉(ささみ)の梅和え、カツオの腹皮、豚生姜焼き、銀ダラ煮、豚肉料理、三枚肉煮込み
【キャッチコピー】を考えよう
・「泡盛界のFUNKY STUFF」
・「気分に合わせてホット&クールに」
・「かりんとうつまみながら駄菓子屋のベンチで一息」
・「冷たそうなのに包んでくれるよね。なんなの」
・「春の嵐」
・「水も甘いも良く分かる 琉球」
・「琉球の伝統酒継続中」
・「割って飲んでもおいしいよ〜」
・「シュワシュワしよう!」
・「パーランくーと飲み干して」
・「なんとも艶っぽい!!」
・「甘く過ごす時間」
・「呑むほどに心地よく酔える酒はコレ!!」
【オリジナル割】何かで割ってみよう *任意
・ソーダ:甘みと苦みがバランス良く存在。泡盛のソーダ割りの意義を感じる。
・低脂肪乳割:胃にしみわたるやさしさ
・牛乳割り:いい気で飲んでたらヤバそう!!
・ガリガリくん:永遠に飲めそうでキケン
・冷たいミルク割り。冬はホットミルクで!
・ペットボトルコーヒー無糖:x水割り:苦味に程よい酸味が加味されてGOOD!
・炭酸割り:どこからこんな爽やかな酸味が出てくるの!!旨い💗
・伊藤園 生オレンジティー割:甘みが良く出てバランスよい。飲みすぎそう。
・午後の紅茶おいしい無糖割:紅茶の渋みとうまく合っています。割るのに向いている?
・DITA(ライチリキュール):おいしいよ〜
・エスプレッソからの牛乳
・ルートビア割
*****
【再録 第六期:琉球(新里酒造)レポート】
伝統とは変化の継続
「琉球」よく考えてみると、なんとも直球なネーミングではないか。
現存する蔵の中では最も長い歴史を持ち、泡盛造りに革命を起こした「泡盛101号酵母」の生みの親が社長(*2016年ご逝去)を務める新里酒造さん。
という、二大ポイントを知ると、その名を冠するにも値する。
ように思う。(偉そうですみません・・・。)
そして、そんな重みのあるネーミングでありながら、その中身には、また大きなポイントがある。
それは、常圧蒸留・減圧蒸留の混和という点だ。
「泡盛がより多くの人に飲まれるためには。」
それは泡盛業界が常に抱えている大きな課題であり、その答えの方向性は蔵元さんによって違う。
「琉球」はもしかしたら、琉球王国から今の沖縄へと続く「その時の味」を表しているのかもしれない。
泡盛としての伝統を尊重しながらも、先の課題への取り組みとしての今のニーズへの対応。
それゆえの混和。
そのバランスもその時々で調整をしながら続いている銘柄なのかもしれない。
「南国の果実の森へようこそ」
今回も前割り効果によるものなのか、水割りでの香りがとても良い。自分の記憶以上にトロピカルフルーツの香りが強く、驚きを感じた。
まるでトロピカルフルーツの盛り合わせのようなカラフルなフレイバーが広がった。
ストレートでは、もっとパワフルで、フルーツにかぶりついた時のような香りになる。
多くの泡盛で感じられる、アフターの苦味はどの飲み方でもほとんど感じられない。
甘さがあるのにくどくなく、アフターが爽快。
ファーストアタックが印象的で、アフターがすっきりキレイというのは、初めての人にも好印象で受け入れられ、飲み続けるのにももってこいのバランス。
部員のKさんが、ずっと前から推奨している「ソーダ割り」にマッチする味というのも、まさに時流にマッチしているのではないだろうか。
夕暮れ前のスターター
この香り、味わいは、まだ明るい時間に軽やかに楽しみたい。
ラベルのレトロなイメージとはギャップがあるけれども、それは「泡盛好き」の勝手な意見である。
この味で、このレトロでハードなデザインのラベルを使うことに新里酒造さんなりの戦略・マーケティング意図があるようにも思えてくる。
イメージされる食とのマッチングは、呑み始めには、あっさりした前菜全般と。枝豆、シラスおろし、瓜系の浅漬け、または甘めの酢漬けなど。
少し飲み進んでからは、トロピカルフルーツを使用したもの。
バナナの葉で包んで蒸した料理や、パイナップルやパパイヤなどを使用した炒め物など。
唐揚げにスイートチリソースやハーブソルトをかけたもの、鶏肉の淡白な味わいをフルーツ、ハーブ、スパイスなどでアクセントをつけたものが面白そうだ。
ラベルの中央に施された赤い巴・渦巻く龍・そして南国を思わせる風味からこの曲が浮かんだ。
「Jungle Taitei」 by BOREDOMS
https://www.youtube.com/watch?v=aZZU0MvXG48
プリミティブでありながら、宇宙的な浮遊感が同居したこの曲、常圧と減圧を併せたこの銘柄にぴったりではないか!