もっと泡盛を日常に。


by awamoribu
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泡盛部(久米仙):久米仙酒造

【食中仙人 唯我独尊】
・日時:2009年8月20日
・参加人数:13名
・銘柄:久米仙(くめせん)
・おつまみ:かりんとう モンゴル鍋
 
第26回目は、久米仙酒造さんの「久米仙」。
「残波」以前は最もポピュラーな泡盛だったのではないかと思います。
こちらはいつもの3合瓶ですが、グリーンボトルという角瓶が有名です。
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キャップはオリジナルタイプ。
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★ストレート:開けた時に広がる香りは豊か。若干麹香が強いが、非常に典型的なバランスのよい泡盛の香り。口当たりはマイルドで、甘みを感じるが、後にシャープな辛口のぴりぴり感がある。
甘みより先にぴりぴりを感じると言う意見もあり。

★ロック:香りの印象はさほど変わらず、ストレートで感じたアタックの甘みは影を潜める。ストレートよりやわらかくなった、や、爽やかになった、などの好印象と苦味を感じるなどの意見も。穀物系の重さがなくなりフルーティーさが増すような印象。

★水割り:香りがぐっと引き、ほとんど感じられなくなる。甘みが増したと言う意見多数の中、苦味を感じると言う意見も。飲みやすくなるが、それが物足りないととるか、疲れない味ととるか。

★お湯割り:湯気と共に甘い香りがのぼる。飲みやすさはあるが、苦味を感じるという意見、物足りないという意見、丁度よく飲めるという意見と賛否両論。


ガツンとした個性はないけれども、かといってつまらないわけではない。多くの方に受け入れられる意味がわかる非常に対応レンジの広いバランスのよい味わい。それだけに無難な言葉を探すような意見が多かった。
甘みと苦味という味の幅が感じられ、色々なお料理との相性が良いのではないかと思われる。
長く飲んでも飲み飽きしない味わいは、結局は多くのリピーターを産むのでしょう。
飲んでて疲れないというのは、飲兵衛には重要なファクターなので。


・・・FOOD・・・

今回は、前菜的なものもなく、どーんとメインへ突入。
内モンゴル帰りの部員Kさんが、内モンゴルの鍋用のたれを持ってきてくれました。
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そこで、羊肉、白菜、ニンジン、冬瓜、小松菜、きのこなどを入れてのお鍋大会。
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にんにく、生姜、長ネギを入れたお湯を出汁として煮立たせ、そこに沢山のスパイスがたっぷり入ってると思われるタレを注入し、肉をボカンと入れたら、それから野菜をドカドカ入れる。

ひと煮立ちして出来上がり。
パクチーをのせて、付属の胡麻ダレをスープで割って食す。

いわゆる「火鍋」の味。
からだにジンジン染み渡るスパイスの味が泡盛と非常にマッチする。

写真を忘れてしまいましたが、同じく現地で買ってきた菊の花のお茶で泡盛を割って飲むと、これまたなんだか非常にデトックスな感じ。

以前、タイ料理との相性も検証しましたが、やはり泡盛のルーツであるところのアジア圏の料理と泡盛は相性がよい。
モリモリパクパク食べて、泡盛をグビグビ飲む。

パンチのある料理には、本来力強い味わいの酒をあわせるのがセオリーですが、今回の場合は「久米仙」の対応レンジの広さがよい作用をしていました。
特に「菊茶割り」にするには、あまり泡盛の個性が強すぎても味がぶつかってしまうため、「久米仙」のような味わいは非常にナイスだった思います。

久米仙酒造では、以前、内モンゴルで現地の無農薬米を使って泡盛造りをしていました。
(商品名は「饗天」)
たまたま今回Kさんの内モンゴル旅行のタイミングが久米仙の会にぶつかりましたが、こういうのは本当に「めぐり合わせ」というもので、こういうことが起こると言うことが非常に凄いことだと思うわけです。

泡盛部では、五感を使って泡盛を楽しみたいと思っています。
そのためには、記憶の連動性というのは非常に大切です。
あの時に何を食べ、何を聞き、どんなことが起こったかということと、その時に飲んだ泡盛の味を連結させて記憶するという試みをしています。

もちろん一回の体験だけで、その泡盛のキャラクターのすべてを決定してしまうのは横暴ですが、何も記憶に残らぬよりもひとつのことでも記憶の片隅に焼き付ける何かがあることの方が大切だと考えます。

その点で、このような連動性のある事項は非常に有意義で、そこにタイミングが導かれたということは泡盛部をやっていく中で「必然」的な出来事なのではないかと思うわけです。


その他、合わせたいお料理・肴・・・
フレンチフライ、水餃子、茗荷の酢味噌和え、焼きそば、ガーリックトースト、かっぱえびせん





・・・MUSIC・・・

山下久美子、キース・ジャレット、’TIL TUESDAY、ビル・エバンス、ビリー・ホリデー、森山良子、Greeeen、ボサノバ、70sクロスオーバーフュージョン、「ピアノマン」(女性ボーカルのカバー)、夏っぽい、ギラギラ・・・

などが挙がりましたが、「ピアノ」「女性ボーカル」というところがキーワードのように感じました。
ピアノ、女性ボーカルといえば、こちら。

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1979年に発売されたライブ盤で、中野サンプラザと渋谷公会堂でのライブのセレクション。
バンドメンバーが凄い。

ベース:細野晴臣
ドラム:高橋幸宏
キーボード:坂本龍一
ギター:松原正樹

コーラスに
山下達郎
吉田美奈子

なんたる贅沢なんでしょう。

自由奔放、天真爛漫な矢野顕子ワールドが、スタイリッシュでタイトな演奏に身を任せて踊りまくるライブ盤。

個性派の塊をバックにしても尚力強く花開く矢野顕子。
いや、そんなバックだからこそ、輝きを増すのか。
いずれにせよ、その唯一無二の世界観を貫きながら、けれど「孤高」な感じをうけないところが凄い。

世の中で一番とんがっているものは何ですか?







「それは球です。」

とんがり通した先にあるもの。
そこにあるのは、すべてをまーるく取り込んでしまう大きな心、世界。

そんな風に考えると、矢野顕子の笑顔満面でピアノを弾き、唄う様(さま)はある意味仙人のようでさえある。

「久米仙」がどんな意味を持って「仙」の文字を入れたかわかりませんが、どんな食にでも合うような幅の広い味わいは、食のシーン、酒のシーンをおおらかに包み込む仙人のような味を目指したのかもしれません。


一見個性が弱い印象だった久米仙の味も、矢野顕子の音楽やモンゴル鍋というパンチをうけてもへこたれずに包み込んでしまうという「受けの美学」的な個性があるのでした。

「天上天下唯我独尊」
色々な解釈がされている言葉ですが・・・。

自分が自分らしくありさえすればそれが最も美しく尊い。
誰と比較するでもなく、誰に巻き込まれるでもなく、唯自分である。

そこで完結するのではなく、「自分」があるからこそまわりとの協調が生まれるということまで考えたい。

どんな食事にも対応する泡盛界の仙人は、食との協調性を生み出すことで「自分」を尊しとするのである。
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by awamoribu | 2009-08-26 17:57 | 久米仙:久米仙酒造